- Basic Trigger for Landscape - @ TOPOS Highland / Haricot Rouge / Iizuna Town & Blanc KAYA / Togura Town Chikuma City






2015年11月29日〜12月28日 / 12:00~20:30(火曜定休)
於:トポス高地2015_09 アリコ・ルージュ / 飯綱町

2015年12月13日〜12月31日 / 9:00~18:30
於:蕎麦料理処「萱」展示スペース by Blanc / 千曲市戸倉町

トポス高地作品リスト>> PDF
「萱」by Blanc 作品リスト>> PDF
作品リスト(立体)>> PDF

 「景色の引金」 / 26,November.2015

 当初写真展をトポス高地で、オブジェによる小型作品でのインスタレーションを場所柄及び時節柄X'masなどに合わせ、企画側の要請もあり廉価な小作品群をと気軽に考えていた。とりかかってみればここ数年の自らの系の時間軸を戻りつ先へ行って、検証と予兆の狭間で手元を動かす時間が制作となり、中途で計画を大幅に変更し、同時期に行うふたつの場所で系の拡張をと考えた。
 2011年の環境・状況の移動から生じた「支えの構造」まで振り返り、今年冬から初春の「場所の意味」を考察する仕事をそこに重ね、その約4年間の系の震えのようなものから「基本」を抜粋する「純情」を自ら許し、個人的には象徴的な象形を「椅子」や「」のような間借りではなく、「イエガタ」構築する過程で得た、ある種これまでにない「自由度」を「外側に置く」ことで連続させることにした。
 出力する「写真」自体の意味も、この拡張によっておそらく捉えが変容すると思われ、それがいいのかわるいのかわからないが、この取り組みで明らかになることがあるだろう。

 古井由吉の「山躁賦」の、ー肉食は妄想をさえ浅薄にするーと幾度辿ったかわからない捲りの内で、倹しいとは云うけれども実は濃厚が蓄えられ耐久を与える精進料理と、自らのそれなりに切り詰めた作業を想うと、さらさらと幾つかが府に落ちていった。想像力を喚起する(させる)には、「肉食」のような充足では、むしろそれを衰弱させるということだ。倹しい反復で鍛えられることを濃厚に含み持つ、なんだか愚鈍な悪癖のようなものは、これまでは恥を注ぐしかなかったけれども、忍んで救い上げる時が訪れているような気がしている。

  文責 町田哲也


















page up