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March 11, 1992
酒
眉雨の続きを夜中に辿って、酒を呑みはじめた。そのまま眠ってしまったのだろう。ドラマの主人公になって、台詞を覚えようとしていた夢をみる。諳んじることができなくて、焦るばかりの短いものだったが、夢のなか不思議に思うこともなく、馬鹿馬鹿しく健気だった。
自身の生活。他者の生。空間的に時間を捉えている作家。言語。疑い。死。科学。倫理。愛。3。根拠。ときてつまづく。
朝まで酒を呑んで、むかつきながら昼を過ごす。手首が痛い。
静謐な眼差しは、欲望にきらめいている。やたらうごかないこと。
相手の瞳に光の揺れなどをみつけて、こちらが乱れることはある。そんな時はきまって、経験や知識や反射という枠から離れたところで、太古の微生物のように震えることにしている。ぶるぶるぶるぶる。
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March 05, 1992
反芻
このところ寒さが失せたと思っていたら三月で、記憶のなかの季節の匂いが突然鼻先について、あの時は、、、、と憶いだそうとする。眠れずにいる時間を、苛立ってすごしている。「マリジナリア」を読んでいる。時間の流れがはやい。ながされて、時々渦巻いて、禍。「眉雨」「斧の子」「叫ぶ女」と辿ったところで瞼がおりていた。古井由吉の作品は、読む度に、時間と空間に添って変容し新しい。
夢をみる。起きて、わけもなく夢を弁解がましく反芻する。夢など捨てるように生きてきたような気がした。現実感の喪失の証拠とみてとっても、身体には凶の兆しをそれと示すものがみつからない。だから尚のこと困ってしまう。
posted by machidatetsuya : 10:08 AM | comments (0)